特売で納豆を2パック買ったものの、賞味期限までに食べきれそうにない。捨てるのはもったいないけれど、冷凍してよいのか迷います。
納豆は冷凍できます。ただ、解凍のしかたを間違えると品質が落ちやすい食品です。
納豆メーカー各社の公式FAQをもとに、冷凍と解凍の方法をまとめました。付属のたれとからしの扱いにもふれます。
結論:納豆は冷凍できる。パックのまま密封袋に入れ、解凍は冷蔵庫で
- 賞味期限内の新しいうちに、パックのまま冷凍する。たれ・からしは入れたままでよい(ミツカン)
- 冷凍での保存期間は、メーカーは日数を示していない。茨城県の研究をもとにした目安は1か月以内。長いほど品質が落ちる
- 解凍は食べる前日に冷蔵庫へ。電子レンジと常温での解凍は避ける
納豆は冷凍できる?
ミツカン、タカノフーズ、高橋食品工業は、いずれも納豆は冷凍できると案内しています。ヤマダフーズも、冷凍した場合の注意を示しています。
ただし、タカノフーズは冷凍期間が長いほど品質が落ちるとして、冷凍はあまりすすめていません。ヤマダフーズも、なるべく冷蔵で期限内に食べるようすすめています。
冷凍は、期限までに食べきれないときの方法と考えてください。
冷凍すると食感や糸引きはどう変わる?
冷凍すると、冷蔵のものより豆が少しやわらかくなり、風味も少し変わります。
ヤマダフーズによると、冷凍と解凍で粘りが弱くなることがあります。糸引きがいつもより少なく感じるのは、このためです。
冷凍しても納豆菌は生きている
ヤマダフーズは、納豆を冷凍しても納豆菌は生きていると説明しています。
厚生労働省も、冷凍しても細菌が死ぬわけではないとしています。冷凍は菌が増えるのを止めるだけで、解凍すればまた増えられます。
納豆の冷凍のしかた
メーカーの案内をまとめると、手順は次のとおりです。
- 賞味期限内の新しいうちに冷凍すると決める。高橋食品工業は「新鮮なうちに」と案内している
- パックは開けずに、そのまま使う。たれやからしは入ったままでよい(ミツカン)
- パックごと、密封できる保存袋に入れる。空気をできるだけ抜いて口を閉じる
- 冷凍庫に入れる。袋に冷凍した日を書いておくと、食べ忘れを防げる
保存袋に入れるのは、乾燥を防ぐためです。納豆の容器は密封されていません。そのまま長く冷凍すると乾燥し、風味や食感が落ちます。
舟納豆によると、チャック付きの冷凍用保存袋に入れれば、乾燥とにおい移りを防げます。
※冷凍した日を書いておく方法は、メーカーの案内ではなく一般的な工夫です。
たれやからしはどうする?
ミツカンは、たれやからしをパックに入れたまま冷凍してよいとしています。
付属のたれとからしの期限は、納豆と同じです。タカノフーズは、長く保管すると味や香りが悪くなり、たれの塩分が結晶化することがあるとしています。
たれだけを残して、あとで別の料理に使うのは避けてください。
冷凍保存の期間の目安
冷凍した納豆の保存期間について、メーカーは日数を示していません。タカノフーズは、冷凍期間が長いほど品質が落ちるので、冷凍はあまりすすめないとしています。
茨城県産業技術イノベーションセンターの研究は、品質の変化を抑えるには冷凍期間は最大30日間が望ましいとしています。
| 項目 | 目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 家庭での冷凍期間 | 日数の公式の目安はない。長いほど品質が落ちる | タカノフーズ、ヤマダフーズ |
| 品質を保つための冷凍期間 | 最大30日間が望ましい(業務用冷凍庫で試験) | 茨城県産業技術イノベーションセンター |
| 解凍した後(見解1) | 解凍後の期限は、冷凍中に止まった日数の続き。冷凍直前に残っていた日数が目安 | ヤマダフーズ |
| 解凍した後(見解2) | 解凍後は期限に関わらずすぐに食べる | 舟納豆 |
※茨城県の研究は、-25℃の業務用冷凍庫で10日・30日・90日冷凍して調べたものです。90日では食味の評価が下がっていました。業務用冷凍庫でも最大30日とされているので、家庭では1か月以内、できれば早めに食べきってください。
ヤマダフーズの考え方では、期限まで3日残して冷凍したら、解凍後3日以内が目安です。舟納豆はすぐ食べるよう案内しているので、解凍したらその日のうちに食べるのが確実です。
解凍のしかたと使い方
解凍は冷蔵庫で行います。食べる前日に冷凍庫から冷蔵庫へ移します。
舟納豆は、冷蔵庫で6時間前を目安に解凍するとしています。夜に移せば、翌朝には食べられます。
茨城県の研究でも、5℃での解凍のほうが20℃での解凍より品質の変化が小さい結果でした。
電子レンジや常温での解凍は避ける
ミツカンは、電子レンジでの解凍はやめるよう案内しています。容器が溶けたり、たれの袋が破裂したりするおそれがあるためです。
タカノフーズと高橋食品工業は、電子レンジや常温での解凍は品質が悪くなるとしています。急ぐときでも、台所に出しっぱなしにはしないでください。
厚生労働省も、常温での解凍は食中毒菌が増える場合があるとしています。
解凍した納豆の食べ方
解凍した納豆は、ふだんと同じように混ぜて食べられます。豆がやわらかく、粘りも少し弱くなっています。
ごはんにのせるほか、納豆オムレツや納豆チャーハンなどの加熱料理にも使えます。加熱料理に使う場合も、冷蔵庫で解凍してから使います。
※凍ったまま料理に入れる方法について、メーカーの案内は見つかりませんでした。
冷凍に向かない場合・注意点
- 賞味期限が切れた納豆や、常温に長く置いた納豆は冷凍しない。冷凍で状態がよくなることはない
- たれを混ぜた後の納豆は冷凍しない。混ぜたらその場で食べきる
- 解凍した納豆を、また冷凍しない。厚生労働省は、冷凍と解凍をくり返すと食中毒菌が増える場合があるとしている
- 長く冷凍しすぎない。乾燥して風味や食感が落ちる
いつもの糸引きや食感を大切にしたいなら、冷蔵で期限内に食べるのがいちばんです。冷凍は、買いすぎたときの保険として使ってください。
※たれを混ぜた後の納豆を冷凍しないという点は、メーカーの冷凍の案内ではなく一般的な注意です。
冷凍した納豆が傷んでいるサイン
冷凍した納豆の傷みについて、メーカーが個別に示したサインは見つかりませんでした。解凍したら、ふだんの納豆と同じように状態を確かめてください。
タカノフーズによると、期限を過ぎた納豆は茶色っぽくドロッと溶けたようになります。ツンとするにおいや、焦げたようなにおいも出ます。こうした変化があれば食べないでください。
青・緑・黒・ピンクなど、白以外の色がついたふわふわしたものがあれば、カビの可能性があります。食べずに捨ててください。
※カビの色についての記述は、メーカーの案内ではなく一般的な注意です。
豆の表面が乾いてかさかさしたり、霜がたくさんついたりすることもあります。冷凍焼け(乾燥や酸化で表面が変質すること)です。
乾燥や霜は、食べられないサインではなく品質低下のサインです。食べられても、風味は落ちています。
白いつぶつぶはチロシンというアミノ酸の結晶で、害はありません(ミツカン)。それ以外で迷ったら、食べずに捨てるのが安全です。
よくある質問
納豆はパックのまま冷凍できる?
できます。パックのまま冷凍する方法は、メーカーも案内しています。乾燥を防ぐため、パックごと密封できる保存袋に入れてください。
冷凍した納豆はどのくらいもつ?
メーカーは日数を示していません。茨城県の研究では、業務用冷凍庫でも最大30日間が望ましいとされています。家庭では1か月以内、できれば早めに食べきってください。
電子レンジで解凍してもいい?
すすめられていません。ミツカンは、容器が溶けたり、たれが破裂したりするおそれがあるとしています。前日から冷蔵庫で解凍してください。
冷凍すると納豆菌は死ぬ?
死にません。ヤマダフーズは、冷凍しても納豆菌は生きていると説明しています。
賞味期限が切れた納豆を冷凍してもいい?
冷凍は、期限内の新しいうちにするのが前提です。期限切れの納豆は、冷凍せず状態を確かめて判断してください。判断のしかたは賞味期限切れの納豆で確認できます。
ほかの食材の冷凍は、ちくわは冷凍できる?でも紹介しています。
まとめ
納豆は冷凍できます。賞味期限内の新しいうちに、パックのまま保存袋に入れて冷凍します。たれとからしは入れたままで構いません。
解凍は、食べる前日に冷蔵庫へ移して行います。電子レンジや常温での解凍は避け、解凍後は再冷凍せずに早めに食べます。
冷凍すると豆がやわらかくなり、粘りも少し弱くなります。長く冷凍するほど品質が落ちるので、1か月以内に食べきってください。



