袋入りのさつまいもを買ったものの、なかなか使いきれない。蒸したさつまいもや焼き芋も、食べきれずに残ってしまった。冷凍しておけるのか、迷う場面です。
さつまいもは、生のままでも、加熱してからでも冷凍できます。ただ、丸ごとの生のさつまいもは、冷凍より常温で保存するのが基本です。
ニチレイフーズやカゴメ、JA、自治体の案内をもとに、冷凍のしかたと保存期間、解凍と使い方をまとめました。
結論:さつまいもは、生でも加熱後でも冷凍できる
- 生は使いやすい大きさに切ってから冷凍し、凍ったまま煮物や汁物に使う
- 蒸した芋、焼き芋、つぶした芋も、ラップで包んで冷凍できる
- 保存期間の目安は約1か月(生はニチレイフーズ、カゴメ、キユーピー。焼き芋はニチレイフーズ、ふかし芋はJA里浦)
- 丸ごとの生のさつまいもは寒さに弱い。冷蔵庫には入れず、常温で保存する
さつまいもは冷凍できる?
さつまいもは冷凍できます。生のまま切って冷凍する方法は、メーカーや自治体の資料にも載っています。
加熱してからの冷凍もできます。加熱した芋や、つぶした芋も冷凍できます。ふかし芋(蒸したさつまいも)の冷凍は、JA里浦の公式オンラインショップが案内しています。
生のまま冷凍すると:煮崩れしにくい
加熱せずに生のまま冷凍すると、調理のときに煮崩れしにくくなります。変色もしづらくなります。
紹介されている使い道は、煮物、みそ汁、揚げ物などです。凍ったまま加熱して使います。
焼き芋を冷凍すると:温め直しても近い味に
ニチレイフーズは、丸ごと冷凍した焼き芋を温め直すと、パサつかず冷凍前と同じような味わいになるとしています。カットした焼き芋を半解凍して、アイスのように食べる方法も紹介しています。
さつまいもの冷凍のしかた
どの方法も、ラップや冷凍用保存袋で空気にふれないようにします。一般的な工夫として、平らにして冷凍すると早く凍り、取り出しやすくなります。
生のまま冷凍する(切ってから)
手順は次のとおりです。
- 皮付きのまま、使いやすい大きさに切る
- 水にさらす
- 水気を十分に拭き取る
- 冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍する
ニチレイフーズは、水にさらす工程は入れていません。たわしで泥を落として水気を拭き、輪切り、いちょう切り、スティック状に切ります。
輪切りはそのまま袋へ入れます。切り口が多いいちょう切りとスティック状は、少量ずつラップで包んでから袋に入れます。袋の中で平らに広げ、空気を抜いて口を閉じる手順です。
※水にさらす時間は、確認した公式情報には書かれていませんでした。
蒸した・ゆでたさつまいもを冷凍する
加熱したさつまいもは、粗熱が取れてから冷凍用保存袋に入れます。輪切りや角切りにしておくと、凍ったまま汁物に使えます。
JA里浦の公式オンラインショップは、ふかし芋を皮付きのまま、または一口大に切って冷凍する方法を案内しています。1つずつラップで包み、あれば金属のトレーにのせて冷凍します。皮を付けたままにすると、パサつきを防げるとしています。
焼き芋を冷凍する
ニチレイフーズは、焼き芋の冷凍のしかたを3通り紹介しています。
- 丸ごと:1本ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れる
- カット:粗熱を取り、1回で食べきれる大きさに切ってラップで包む
- マッシュ:皮を除いて保存袋に入れ、袋の上から手でつぶして冷凍する
つぶした(マッシュした)さつまいもを冷凍する
つぶしたさつまいもは、保存袋に入れて平らにします。箸で溝をつけておくと、使う分だけ割って取り出せます。加熱してつぶし、薄くして冷凍する方法もあります。
冷凍保存の期間の目安
家庭で冷凍したさつまいもについて、公的機関の保存期間の目安は見つかりませんでした。下の表は、メーカーやJAが示している目安です。
| 状態 | 冷凍保存の目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 生(切ったもの) | 約1か月 | ニチレイフーズ、カゴメ、キユーピー |
| ふかし芋(蒸したもの) | 長くても1か月 | JA里浦 公式オンラインショップ |
| 焼き芋(丸ごと・カット・マッシュ) | 1か月程度 | ニチレイフーズ |
| 焼き芋で作ったスイートポテト | 約1か月 | ニチレイフーズ |
※一般的な注意として、家庭の冷凍庫は開け閉めで温度が変わりやすいものです。目安より早めに使いきると安心です。
解凍のしかたと使い方
生で冷凍したもの:凍ったまま加熱する
生で冷凍したさつまいもは、解凍せずに凍ったまま調理します。ニチレイフーズの例では、厚さ1cmの輪切りなら、煮物は8分ほど煮ます。いちょう切りのみそ汁は、5分ほどで火が通るとしています。
スティック状のものは、凍ったまま揚げる使い方が紹介されています。中まで火が通ったかを確かめてから食べてください。
加熱してから冷凍したもの
輪切りや角切りは、凍ったまま汁物などに入れられます。キユーピーは、加熱してから冷凍したものも、使うときに加熱することをすすめています。
JA里浦の公式オンラインショップは、ふかし芋を冷蔵庫で一晩かけて解凍する方法を紹介しています。冷たいまま食べるか、電子レンジで温めます。
焼き芋:レンジやオーブンで温め直す
ニチレイフーズは、丸ごと冷凍した焼き芋の温め直し方を2通り紹介しています。
- 電子レンジ:600Wで3分加熱する。仕上げにトースターで3分焼いてもよい
- オーブン:180℃に予熱し、15分ほど焼いてから5分ほど余熱で置く
カットした焼き芋は、室温に5分ほど置くと半解凍になります。ニチレイフーズは、しっとりしたアイスのような味わいになると紹介しています。
マッシュ:スイートポテトやサラダに
マッシュした焼き芋は、サラダやコロッケ、スイートポテトに使えます。ニチレイフーズは、室温で200gにつき20分ほどの自然解凍を紹介しています。
厚生労働省は、解凍は冷蔵庫の中か電子レンジで行い、料理に使う分だけ解凍するよう案内しています。
室温で自然解凍する場合も、長く置きっぱなしにしないでください(一般的な注意)。
冷凍食品と家庭で冷凍した食品の日持ちの違いは、冷凍食品の賞味期限の記事でまとめています。
冷凍に向かない食べ方・注意点
確認した公式情報では、生のさつまいもは切ってから冷凍する手順でした。丸ごと生のまま冷凍する方法は、紹介されていませんでした。
生で冷凍したものの使い道として挙がっているのは、煮物、汁物、揚げ物です。焼き芋のように丸ごと焼いて食べたいなら、焼き芋にしてから冷凍する方法が紹介されています。
厚生労働省によると、冷凍しても細菌が死ぬわけではありません。解凍した食品の冷凍や解凍をくり返すのは危険だとしています。一度解凍したものは再冷凍せず、使いきってください。
厚生労働省は、調理後の食品を室温に長く放置してはいけないとしています。蒸した芋や焼き芋は、粗熱が取れたら早めに冷凍します。
一般的な注意として、傷みかけたものを冷凍しても元の状態には戻りません。冷凍するのは、傷んでいないものだけにしてください。
冷凍したものが傷んでいるサイン
JA里浦の公式オンラインショップは、ふかし芋の傷んだサインとして次を挙げています。
- 白、緑、黒などのカビが見える
- ぬめりがあり、糸を引く
- すっぱい味がする
カビが生えた部分だけを切り取って食べるのは避けてください。同ショップは、カビが中まで広がっていることがあるとしています。
冷凍ではなく冷蔵での事例ですが、蒸したさつまいもを冷蔵庫に置いておくと、緑色に変わることがあります。横浜市によると、芋の成分と冷蔵庫内のアンモニアが反応したためで、人体への影響は不明としています。
ここからは、冷凍した食品全般の一般的な注意です。表面が乾いて白っぽくなる冷凍焼け(乾燥や酸化で表面が変質すること)や、霜が多くついたものは風味が落ちています。異臭がするものは食べないでください。
冷凍しないなら:丸ごとは常温で保存する
丸ごとのさつまいもは寒さに弱い野菜です。福岡市の資料では、常温(13〜16度)での保存が望ましいとしています。冷蔵庫では9度以下で低温障害を起こし、傷みやすくなると説明しています。
JAなめがた甘藷部会連絡会は、新聞紙で包んで段ボールなどに入れ、10℃以下にならないように保存する方法をすすめています。
低温と水気を避け、冷蔵庫に入れずに保管します。カルビーかいつかスイートポテトは、13〜14℃程度での保存をすすめています。
切ったさつまいもは、ラップで包んで野菜室に入れ、早めに使います。
よくある質問
さつまいもは冷凍できる?
冷凍できます。生なら切ってから、加熱したものは粗熱を取ってから、ラップや冷凍用保存袋に入れます。保存期間の目安は約1か月です(生はニチレイフーズ、カゴメ、キユーピー、焼き芋はニチレイフーズ、ふかし芋はJA里浦)。
蒸したさつまいもは冷凍できる?
冷凍できます。JA里浦の公式オンラインショップは、皮付きのまま、または一口大に切り、1つずつラップで包む方法を案内しています。保存は長くても1か月、解凍は冷蔵庫で一晩が目安です。
生のさつまいもを丸ごと冷凍できる?
確認した公式情報では、生は使いやすい大きさに切ってから冷凍する方法でした。丸ごとの生の芋は、冷凍より常温で保存するのが基本です。
皮はむいてから冷凍する?
カゴメは、皮付きのまま切って冷凍する手順を紹介しています。ふかし芋も、皮を付けたままのほうがパサつきにくいとされています(JA里浦 公式オンラインショップ)。マッシュにするときは皮を除きます。
冷凍した焼き芋はそのまま食べられる?
ニチレイフーズは、カットした焼き芋を室温で5分ほど置き、半解凍で食べる方法を紹介しています。温かく食べたいときは、電子レンジやオーブンで温め直します。
解凍したさつまいもを、もう一度冷凍していい?
再冷凍はしないでください。厚生労働省は、冷凍や解凍をくり返すのは危険だとしています。1回に使う分ずつ小分けにしておくと、使い残しが出にくくなります。
さつまいもと一緒にみそ汁の具にしやすいニラも余っているなら、ニラは冷凍できる?も参考にしてください。
まとめ
さつまいもは、生でも加熱後でも冷凍できます。生は切ってから冷凍し、凍ったまま煮物や汁物、揚げ物に使います。
蒸した芋や焼き芋、つぶした芋は、粗熱を取ってラップで包み、冷凍用保存袋へ入れます。保存期間の目安は、生も加熱後も約1か月です(状態ごとの出典は表を参照)。
丸ごとの生のさつまいもは、冷蔵庫に入れず常温で保存します。解凍したものは再冷凍せず、早めに食べきってください。



参考
- ニチレイフーズ ほほえみごはん「さつまいもの冷凍保存はカットして生のままが正解!」
- ニチレイフーズ ほほえみごはん「焼き芋の冷凍保存方法と解凍テク」
- ニチレイフーズ ほほえみごはん「焼き芋で作るスイートポテトのアレンジレシピ」
- カゴメ VEGEDAY「[さつまいも保存]6カ月もたせる方法!加熱後に冷凍するコツも」
- キユーピー「さつまいもの保存方法」
- JA里浦 公式オンラインショップ「ふかし芋の日持ちはどれくらい?」
- JAなめがた甘藷部会連絡会「さつまいもの保存方法」
- 福岡市「さつまいもを知って、おいしく食べよう!」(PDF)
- 東京都中央卸売市場「さつまいも(かんしょ)」
- カルビーかいつかスイートポテト「サツマイモをおいしく楽しむための保存方法について」
- 横浜市衛生研究所「苦情事例集 蒸したさつまいもの緑変」
- 厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
