皮つきのたけのこが1本届いたけれど、米ぬかも大鍋もない。そんな場面もあるはずです。
あく抜きは、えぐみを取るための下ゆでです。ぬかの代わりになる材料もあります。
結論:米ぬかがなくても、あく抜きはできます。
- 基本は、米ぬかと赤唐辛子を入れた湯で、40分〜2時間ほどゆでる方法です。
- ぬかがなければ、米のとぎ汁、生米、重曹でも代わりになります。
- ゆでたあとは、湯の中で冷ましてから、水につけて冷蔵します。
- 冷蔵の日数は、出典によって2〜3日から1週間まで幅があります。
- 市販の水煮に、家でのあく抜きが要るかを明記した公式ページは、見つかりませんでした。
あく抜きは必要?
たけのこは、鮮度が大事な食材です。JAグループの案内では、えぐみが出るため、買ったらなるべく早くゆでるようすすめています。
ゆでると、えぐみが和らぎ、中まで火が通ってやわらかくなります。
あくを抜かなかった場合の成分や体への影響は、今回確認した出典では見つかりませんでした。買ってすぐゆでられないときの保管方法も、公式ページでは確認できませんでした。
市販の水煮は、あく抜きが要る?
農林水産省の「にっぽん伝統食図鑑」に、京都府山城地域の水煮の作り方があります。朝掘りしたたけのこを、その日のうちに水煮にして、あく抜きをする、という説明です。
市販の水煮全般の扱いは、この説明からは分かりません。「家でもう一度ゆでなくてよい」と書いた公式ページも、今回は見つかりませんでした。使う前の下ごしらえは、パッケージの表示に従ってください。
缶詰の水煮に、白い粉がついていることがあります。味の素パークの記事では、あくではなく、チロシンというアミノ酸の一種だと説明しています。洗い流さなくてよいとされています。
ゆでる前:選び方と下ごしらえ
選び方
JAグループの案内では、形がよくずっしりと重く、皮が淡い黄色でつやのあるものがよいとされています。切り口が変色せず、みずみずしいことも見ます。
穂先は黄色っぽく、開いていないものを選びます。根元のいぼが少なく、赤い斑点がないものがよいとされています。
下ごしらえ
土を洗い流し、皮はつけたままにします。根元のかたい部分を切り、穂先を斜めに切り落とします。
皮に縦の切れ目を入れると、火が通りやすくなります。あとで皮をむくときにも楽です。深さは、1〜3cm程度の案内が見られます。
根元に紫色や黒いつぶがあるときは、そぎ落とします。
あく抜きの基本:米ぬかを使う方法
ゆで方の流れは、どの出典も似ています。違うのは、ぬかの量、ゆで時間、火加減です。
ゆでる
鍋にたけのこを入れ、かぶる量の水と、米ぬか、赤唐辛子を加えます。沸いたら落としぶたをします。
火加減は、出典で違います。多くは弱火ですが、ミツカンはふきこぼれない程度の強めの火加減としています。
根元に竹串を刺して、すっと通れば火を止めます。水が減ったときは、途中で足します。
冷ます
火を止めたあとも、すぐには取り出しません。鍋の中で、常温になるまで冷まします。
鍋のまま少しずつ冷ますことで、あくが抜けると説明されています。流水で急に冷やすのは避けます。
冷ます時間は、常温になるまでとする案内が多く見られます。半日ほど置く、とする案内もあります。
洗って皮をむく
冷めたら水で洗って、ぬかを落とします。切れ目から、かたい皮をむきます。
皮は5枚程度むくとされています。穂先はさらに数枚むきます。
方法別:ぬか・とぎ汁・生米・重曹の違い
下の表は、各社の案内を並べたものです。量とゆで時間は、出典に書かれたとおりです。
| 方法 | 材料の目安 | ゆで時間 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 米ぬか | ぬか一握り、赤唐辛子1本 | 弱火で40分〜1時間 | カゴメ |
| 米ぬか | たけのこ2〜3本に、ぬか約1カップ、赤唐辛子1本 | 沸いてから1〜2時間 | ミツカン |
| 米ぬか | 水5カップにぬか1/2カップ | 約40分 | 味の素パーク |
| 米ぬか | 2〜3本に、ぬか1カップ、赤唐辛子2本 | 沸いてから弱火で1時間 | ニチレイフーズ |
| 米ぬか | ぬか一握り | 沸いてから弱火で約40〜50分 | JAグループ |
| 米のとぎ汁 | できるだけ濃いとぎ汁を、9割ほどひたる量。赤唐辛子1〜2本 | 沸騰後、落としぶたをして弱火(時間の記載なし) | ピエトロ |
| 生米 | 中1〜3本に、ひとつかみ(約1/4カップ) | 弱火で約30分 | ピエトロ |
| 重曹 | 水1リットルに小さじ1。たけのこは切ってからゆでる(2〜3等分、または皮付きのまま適度な大きさ) | 弱火で30〜40分 | カゴメ、ピエトロ |
※ゆで時間は、たけのこの大きさで変わります。とぎ汁の方法は出典に時間の記載がないため、竹串で確かめてください。
同じ米ぬかでも、出典によって時間が2倍以上違います。どれか1つの案内に合わせ、串の通り具合で調整するのが確実です。
米ぬかがないとき
米ぬかの代わりに、米のとぎ汁を使えます。ミツカンの案内では、無洗米ではない米でも代用できます。
生米の量は、ニチレイフーズが大さじ4、ピエトロがひとつかみ(約1/4カップ)です。出典で開きがあるので、たけのこの本数に合わせてください。
重曹を使うとき
重曹の方法は、たけのこを切ってからゆでるため、時間が短めです。丸ごとゆでる米ぬかの方法と、時間を単純に比べないでください。
重曹は食品用を使います。掃除用は使いません。
ゆでたあとの保存
ゆでたら、そのまま放置せず、水につけて冷蔵します。ここまでは、出典が共通しています。
ただし、日持ちの目安は出典によって違います。
| 保存方法 | 目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 冷蔵:水にひたす(毎日水替え) | 1週間程度。ただし風味が落ちるため、3〜4日を目処に | ピエトロ |
| 冷蔵:水にひたす(時々水替え) | 1週間程度 | カゴメ |
| 冷蔵:ゆで湯ごと冷まして水にひたす | 1週間 | JAグループ |
| 冷蔵:水にひたす(1日1回水替え) | 2〜3日 | ミツカン、味の素パーク |
| 冷凍:薄切りにして砂糖またはだし汁で | 約1か月 | ピエトロ、ニチレイフーズ |
| 塩漬け(冷蔵) | 約1か月(使う前に9〜12時間の塩抜き) | ピエトロ |
出典で食い違うため、安全側の2〜3日を目安にします。置く場合は、毎日水を替えてください。
ニチレイフーズは、冷蔵では日持ちがしないとして、冷凍をすすめています。
冷凍するとき
冷凍の前に、あく抜きと皮むきを済ませておきます。薄く切ってから凍らせます。
先端は輪切り、その下は半月切りかいちょう切りで、厚さ5mm以下にします。繊維を断つように薄く切ることが、失敗を防ぐと説明されています。
砂糖を使う方法は、両面にまんべんなくまぶします。目安は、たけのこ200gに大さじ1です。1回分ずつラップに包み、冷凍用の袋に入れます。
凍ったまま煮物や汁物に入れられ、解凍後は甘みをほとんど感じません。
だし汁を使う方法は、袋に切ったたけのこを入れ、全体がひたるほどのだし汁を加えます。
使い方は出典で違います。ニチレイフーズは鍋に入れて沸かしてから使います。ピエトロは解凍してたけのこだけ取り出し、汁物なら凍ったままだし汁ごと使えます。
塩漬けにするとき
たけのこ250gに塩100gを使います。薄切りにして、ポリ袋に塩と一緒に入れます。
最初は塩75gを使い、1日置いて出た水分を捨てます。残りの25gを足して冷蔵します。使う前に、水を2〜3回替えながら9〜12時間置いて塩を抜きます。
傷んだサイン
※以下は公式ページで確認できなかった、一般的な注意です。
色の変化、ぬめり、酸っぱいにおいなど、いつもと違うときは食べません。迷ったら食べない、が基本です。
食べたあとに体調がおかしいときは、医療機関に相談してください。重い症状のときは119番です。迷うときは#7119(実施地域あり)も使えます。
ゆでたあとの使い方:部位で選ぶ
たけのこは、部位によって向く料理が違います。味の素パークの案内では、一番やわらかい内側の部分(姫皮)は酢の物やお吸い物に向きます。
穂先は、和え物や炊き込みご飯です。中央は、煮物、炒め物、天ぷらです。
ミツカンの案内では、穂先は繊維に沿って縦に切ります。根元は、半月切りかいちょう切りにします。
大量に使い切れないときは、先に冷凍分を切り分けておくと楽です。作り置きの日持ちの考え方は、作り置きの日持ちの記事で整理しています。
よくある質問
ゆで時間が出典で2倍以上違うとき、どれに合わせる?
どれか1つの案内に合わせ、竹串が根元にすっと通るかで決めます。大きさで時間が変わるためです。
赤唐辛子は入れないとだめ?
ピエトロは、生米と重曹の方法には唐辛子を使っていません。とぎ汁の方法には1〜2本入れています。
掘ってすぐでも、あく抜きは必要?
JAグループは、えぐみが出るので買ったらすぐにゆでるよう案内しています。生で食べる場合の安全性は、確認できる資料が見つかりませんでした。ゆでてから食べてください。
ゆで汁につけたまま、翌日まで置いてもよい?
半日ほど置く案内はありますが、翌日まで置いてよいかは、確認できた出典に書かれていませんでした。
まとめ
米ぬかがなければ、とぎ汁、生米、重曹で代わりができます。ゆで方によって、時間と切り方が変わります。
ゆでたあとは、日持ちの目安が出典で食い違います。使い切れない分は、冷凍か塩漬けにします。


