春に生わかめをもらった。あるいは塩蔵わかめを買ったら、思ったより量が多かった。一度に使いきれず、冷凍できるのか迷う場面です。
わかめは、生・塩蔵・乾燥・戻したあとで状態が大きく違います。生わかめの扱いそのものは、塩蔵わかめと生わかめの記事を見てください。
結論:冷凍が案内されているのは生わかめ。ゆでて冷やし、絞って切る
- 生わかめは、ゆでて冷やし、水気を絞って切っておく方法が案内されている(大日本水産会)
- 塩蔵わかめ、乾燥わかめ、戻したわかめの冷凍は、案内が見つからなかった
- 冷凍しても菌は死なない。解凍したものは再冷凍せず、早めに使いきる
わかめは冷凍できる?
生わかめは、冷凍が案内されています。大日本水産会の魚食普及推進センターは、大量にあるときは食べる分を先に使い、残りは冷凍がおすすめとしています。
案内されているのは、ゆでてから冷やして水分を絞り、適度な大きさに切る方法です。味噌汁に使う想定です。
ほかの状態は、次の表のとおりです。
| わかめの状態 | 冷凍 | 確認できたこと | 出典 |
|---|---|---|---|
| 生わかめ | ゆでてから冷凍する方法が案内されている | ゆでて冷やし、水分を絞って切る | 大日本水産会 |
| 塩蔵わかめ | 案内なし | 使う前に水を替えながら戻す | 農林水産省 |
| 戻した乾燥わかめ | 案内なし | — | — |
| 乾燥わかめ | 案内なし | (ふえるわかめちゃんカットわかめ国内)未開封は常温。開封後はチャックを閉めて早めに使う | 理研ビタミン |
冷凍で食感は変わる?
冷凍したわかめの食感について、公的機関やメーカーが比較を示した資料は見つかりませんでした。
理研ビタミンは、水揚げしたその日に湯通しして急速凍結した、業務用の冷凍わかめを紹介しています。一般的には、家庭の冷凍庫は凍るのが遅く、同じ仕上がりになるとは限りません。
状態別:冷凍する?しない?
迷ったときの考え方です。これは一般的な考え方で、公的機関の案内ではありません。
- 生わかめ:日持ちしにくいので、早めにゆでて冷凍する
- 塩蔵わかめ:使う分だけ戻し、余りは袋の表示どおりに保存する
- 戻した乾燥わかめ:その日のうちに使う。余ったら当日に冷凍する
- 乾燥わかめ:戻す前の状態で、表示どおりに保存する
戻す量を少なめにしておくと、そもそも余りません。乾燥わかめは、戻すと大きく増えます。
わかめの冷凍のしかた
冷凍は、新鮮なうちにします。生のわかめはいたみやすく、そのため加工してから出荷されます。
生わかめを冷凍する
出典で確認できたのは、次の4つの流れです。
- ゆでる
- 冷やす
- 水分を絞る
- 適度な大きさに切る
ゆで時間や、ゆでずに生のまま冷凍してよいかは、案内が見つかりませんでした。ここでは、ゆでてからの冷凍を前提にします。
ここからは一般的な工夫です。砂や小さな生き物が残らないよう、ゆでる前に水で洗います。
- 味噌汁1杯分ずつなど、使う量で小分けにする
- 冷凍用保存袋に入れ、空気をできるだけ抜いて口を閉じる
- 厚みを平らにならし、日付を書いて冷凍庫へ入れる
空気を抜いて厚みを平らにする方法は、農林水産省の野菜の冷凍の案内にもあります。ただし対象は野菜で、わかめではありません。
※一般に、ゆでるとわかめは緑色に変わります。変わったらすぐ冷水に取ります。
塩蔵わかめを冷凍する
塩蔵わかめは、使う前に水を替えながら戻します。戻したあとを冷凍する方法は、案内が見つかりませんでした。以下は一般的な工夫です。
- 使う分だけ袋から出し、水を替えながら塩を抜く
- 水気をしっかり絞り、食べやすい大きさに切る
- 1回分ずつ保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍する
塩蔵のままの残りは、商品の表示に従って保存してください。
戻した乾燥わかめを冷凍する
乾燥わかめは、長期間保存できる加工品です。冷凍が必要とされる場面は、あまりありません。
戻しすぎて余ったときの冷凍は、案内が見つかりませんでした。一般的な工夫としては、水気を絞ってから小分けにして冷凍します。
戻したわかめは水分が多く、いたみやすい状態です。冷凍するなら、戻した当日に済ませてください。
冷凍保存の期間の目安
わかめそのものの冷凍期間について、公的機関やメーカーの目安は見つかりませんでした。次の表は、参考になる公的機関の目安です。対象はわかめではありません。
| 対象 | 期間の目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 野菜の冷凍保存(家庭)。記事内の料理研究家の目安 | 3週間 | 農林水産省 |
| 市販の冷凍食品(家庭の冷凍庫) | 2〜3か月以内に食べる | 農林水産省 |
| わかめの冷凍(家庭) | 案内なし | — |
わかめの目安が見つからなかったため、早めに使いきってください。3週間以内でも、傷みが疑われるときは食べません。
冷凍庫の温度
厚生労働省は、冷凍庫を-15℃以下に保つことをめやすとしています。農林水産省は、-18℃以下で温度変化を少なくするのがよいとしています。
家庭の冷凍庫は、開け閉めで温度が変わります。一般的には、奥の安定した場所に入れると品質を保ちやすくなります。
解凍のしかたと使い方
冷凍野菜には、凍ったまま加熱する案内があります。わかめの解凍方法は見つかりませんでした。
ゆでてある生わかめを、凍ったまま味噌汁に入れる使い方は一般的です。小分けにしておくと、使う分だけ取り出せます。
凍ったまま使える料理
- 味噌汁:火を止める直前に、凍ったまま入れる
- スープ:温まるまで、ひと煮立ちさせる
- 炒め物:水分が出るので、強めの火でさっと
- 卵とじ:溶き卵に入れる前に、鍋で温める
※上の使い方は、一般的な提案です。公的機関やメーカーの案内ではありません。
解凍が必要な料理
酢の物やサラダなど、加熱しない料理に使うときは注意が必要です。常温での解凍は避け、冷蔵庫か電子レンジで解凍します。
解凍したあとは、水気をもう一度絞ります。酢の物にするなら、当日中に食べきってください。
冷凍したわかめを加熱せずに食べる場合の安全性は、案内が見つかりませんでした。傷みが疑われるものは、加熱しても食べないでください。
冷凍に向かない食べ方・注意点
解凍したものは再冷凍しない
厚生労働省は、冷凍と解凍をくり返すと、食中毒菌が増える場合があるとしています。農林水産省も、一度解凍した商品の再凍結は避けるよう案内しています。
小分けにしておけば、使う分だけ解凍できます。
冷凍しても菌は死なない
厚生労働省によると、菌は冷凍で増えなくなるだけで、死ぬわけではありません。傷みかけたわかめは、冷凍しても元には戻りません。
ゆでる前の生わかめは、いたみやすい食材です。冷凍する場合は、新しいうちに済ませてください。
期限の切れた塩蔵わかめや乾燥わかめ
表示の期限が切れたものは、冷凍で延ばせません。冷凍したから大丈夫、とは考えないでください。
期限は、未開封で表示の条件どおりに保存した場合の日付です。開封後は、日付より早く使う前提で考えます。
常温放置の解凍
厚生労働省は、凍った食品を調理台に置いたまま解凍しないよう案内しています。特に戻したわかめは水分が多く、常温に置く時間を短くしてください。
冷凍したわかめの品質が落ちたサイン
農林水産省は、冷凍食品の品質が損なわれている可能性の目安として、次の5つを挙げています。
- 乾燥が進んでいる
- 色が変化している
- 霜が極端についている
- 固まりになっている
- 食品が破損している
これは市販の冷凍食品についての案内です。これらがなければ安全、という意味ではありません。家庭で冷凍したわかめには、目安として参考にする程度にしてください。
解凍後に確認すること
次のような状態は、公的機関の案内ではなく、一般的な注意です。
- ぬめりが強い、糸を引く
- 酸っぱいにおいなど、いつもと違うにおいがする
- 色が黒ずんでいる、または白く変色している
該当するときは、加熱しても食べないでください。迷ったら食べません。
食べたあとに、吐き気や腹痛、下痢が続くときは、医療機関を受診してください。強い症状のときは、119番に連絡します。相談先に迷う場合は、地域によって#7119が使えます。
よくある質問
塩蔵わかめは、塩がついたまま冷凍してもいい?
塩がついたままの冷凍は、案内が見つかりませんでした。保存方法は商品ごとに違うため、袋の表示に従ってください。
乾燥わかめも冷凍したほうがいい?
乾燥わかめの冷凍は、案内が見つかりませんでした。保存は商品の表示に従い、開封後は早めに使いきります。
冷凍したわかめの色が変わっていたら?
色の変化は、品質が損なわれている可能性の目安のひとつです。食べられるかどうかは、色だけでは判断できません。ぬめりや異臭があれば、食べないでください。
ゆでた生わかめを、冷蔵庫に置いておいてもいい?
ゆでたあとの冷蔵での日持ちは、案内が見つかりませんでした。水分が多いため、一般的には当日中に使うか、その日のうちに冷凍します。
冷凍食品全般の日持ちの考え方は、冷凍食品の賞味期限の記事にまとめています。
まとめ
冷凍が案内されているのは生わかめです。ゆでて冷やし、水気を絞って切ります。小分けや空気抜きは、一般的な工夫です。
塩蔵わかめ、乾燥わかめ、戻したわかめの冷凍は、案内が見つかりませんでした。冷凍するなら、水気を絞って小分けにし、早めに使いきってください。
冷凍しても菌は死にません。解凍したものは再冷凍しません。傷みが疑われるものは、加熱しても食べないでください。


