先週まとめ買いしたピーマンが、野菜室の奥に残っている。少ししわが寄ってきたけれど、まだ炒め物に使えるだろうか。
ピーマンの冷蔵での日持ちは、メーカーや産地の公式ページで目安が出ています。ただし保存のしかたで日数が変わり、出典ごとの幅も大きめです。
結論:丸ごとの冷蔵の目安は出典ごとに違う。保存のしかたも出典ごとに違う
- 農林水産省の広報誌affは2週間。3〜4個ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室
- カゴメは約2週間。洗わずに水気をふき、3〜4個ずつキッチンペーパーで包んでポリ袋、野菜室
- キユーピーは2〜3週間。表面の水分をふき、キッチンペーパーで包んでポリ袋、野菜室
- キッコーマンは1週間〜10日ほど。1個ずつ紙で包みポリ袋の口をゆるく閉じるか、ラップで包む
- JA全農えひめは5、6日。空気穴を開けたポリ袋に入れて冷蔵庫へ
- 切ったものは、キユーピーがラップで包んで3日を目安にしています
- 冷凍の目安も出典ごとに違います(下の表)。冷凍しても細菌が死ぬわけではありません(厚生労働省)
- ぬめり、カビ、溶けたような部分、いつもと違うにおいがあるものは食べない。迷ったら食べない
ピーマンの日持ちの目安
ピーマンの冷蔵での日数を示した公的機関のページは、農林水産省の広報誌affの記事だけでした。この記事は料理研究家の島本美由紀さんの監修です。
ほかは、メーカーやJA、産地の自治体の公式ページです。保存のしかたは出典ごとに違います。表には、日数の記載がない出典の保存方法も載せています。
冷蔵(丸ごと・切ったもの)
| 出典 | 冷蔵の目安 | 保存のしかた・条件 |
|---|---|---|
| 農林水産省 aff(島本美由紀さん監修) | 2週間 | 3〜4個ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室。赤ピーマンは同じ方法で1週間 |
| カゴメ | 約2週間 | 洗わずに水気をふき、3〜4個ずつキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、野菜室 |
| キユーピー | 2〜3週間 | 表面の水分をふき、キッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、野菜室 |
| キッコーマン(料理家 江口恵子さん監修) | 1週間〜10日ほど | 1個ずつキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、口をゆるく閉じる。またはラップで包む |
| JA全農えひめ | 5、6日 | 空気穴を開けたポリ袋に入れて冷蔵庫へ。10℃前後が適温で、冷やしすぎないよう野菜室に |
| JA宮崎経済連(宮崎県) | 記載なし | 穴あきのポリ袋で包み、冷蔵庫(8℃前後)で保存 |
| JA高知県 | 記載なし | 穴開きのポリ袋などに入れて野菜室へ。冷やし過ぎに注意。春先以降と夏場は保存期間が短くなる |
| 神栖市(茨城県) | 記載なし | 洗わずにポリ袋に入れて口を閉め、野菜室 |
| キユーピー(切ったもの) | 3日 | 種とわたを取り、ラップできっちり包む |
※日数は、各出典がそれぞれの保存のしかたで示した目安です。どの出典も、安全に食べられる期限としては示していません。
切ったピーマンの冷蔵日数を示していたのは、確認した中ではキユーピーだけでした。ピーマンは切り口から傷んでいき、切ると空気にふれる面が増えて傷みやすくなります。丸ごとの保存のほうが向いています。
冷凍
| 出典 | 丸ごと | 切ったもの |
|---|---|---|
| カゴメ | 約2カ月 | 約2カ月 |
| 農林水産省 aff(島本美由紀さん監修) | 2カ月 | 1カ月程度 |
| キユーピー | 3〜4週間(生のまま冷凍用保存袋へ) | 日数の記載なし |
| キッコーマン(江口恵子さん監修) | 記載なし | 1か月程度 |
厚生労働省は、冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は−15℃以下を目安にしています。詰めすぎに注意し、7割程度を目安にするよう案内しています。温度が保てないと、表の目安は当てはまりません。
市販のカットピーマンやカット野菜は、袋に表示された期限と保存方法に従います。農林水産省によると、消費期限は「安全に食べられる期限」、賞味期限は「おいしく食べられる期限」です。どちらも、袋や容器を開けずに、書かれた保存方法を守った場合の日付です。
日持ちが短くなる条件
水気がついている
水気が残っていると、傷みの原因になります。ピーマンは水分がつくと傷みやすいので、洗わずに保存します。
切ってある
ピーマンは切り口から傷んでいきます。1個を使いきれるなら、丸ごとのまま保存するほうが長く持ちます。
赤ピーマン
赤ピーマンは、緑のピーマンが熟したものです。農林水産省の広報誌affとカゴメは、緑に比べて日持ちしないため早めに使いきるよう書いています。
パプリカについては、パプリカは生で食べられる?で選び方や下ごしらえをまとめています。
冷やしすぎ(低温障害)
低温障害は、低すぎる温度で野菜が傷む現象です。熱帯や亜熱帯が原産の野菜は低温に弱く、冷蔵障害を起こしやすいです。ピーマンもその中に入っています。
JAグループ北海道は、保存の適温は10℃くらいで、低すぎると低温障害を受けるとしています。冷やしすぎないよう、野菜室での保存がすすめられています。
キユーピーは、ピーマンの保存の最適温度を10〜13℃としています。これは品質を保つための温度です。食中毒予防で厚生労働省が示す冷蔵庫の目安(10℃以下)とは別の話です。
暑い季節
JA高知県は、春先以降と夏場は保存期間が短くなるとしています。JA宮崎経済連も、夏場は傷みやすいので冷蔵庫で保存するよう案内しています。
傷んだピーマンが混ざっている
1個傷むとほかにも移るので、すぐに取り除いて処分します。
食中毒菌との関係
ピーマンに限って、注意すべき食中毒菌を挙げた公的な案内は見つかりませんでした。気をつけたいのは、生野菜全般に共通する衛生面です。
厚生労働省は、ラップしてある野菜やカット野菜もよく洗うよう呼びかけています。生の肉や魚を切った包丁やまな板は、洗ってから熱湯をかけたのち使うよう案内しています。
ピーマンを日持ちさせる保存のしかた
丸ごと冷蔵する手順です。各項目の出典のやり方は少しずつ違うので、日数と組み合わせるときは表を見てください。
- 保存する前は洗わない。水気がついていたら、ふき取る
- 3〜4個ずつ、または1個ずつキッチンペーパーで包む
- ポリ袋に入れる。口をゆるく閉じる、または穴あきの袋を使う出典もある(キッコーマン、JA各社)
- 冷蔵庫の野菜室に入れる。冷やしすぎない
- 使うときは、食べる分だけ袋から取り出す
- 傷んだものが出たら、すぐに取り除く
袋の口は、出典によって「閉める」と「ゆるく閉じる・穴をあける」に分かれます。どの方法も、表の日数はその出典の保存のしかたでの目安です。
切ったものは種とわたを取り、ラップできっちり包みます(キユーピー)。カット野菜も、使う前によく洗います。
食べないほうがよいサイン
札幌市は、食中毒菌がついていても、味やにおい、見た目は変わらないのが普通だとしています。見た目で傷みが分からなくても、安全とは限りません。
出典で確認できたのは、鮮度が落ちたときの見え方です。
- 皮のハリやツヤがなくなっている。JA全農えひめは「皮に張りのあるうちに食べましょう」としている
- ヘタがしなびている、茶色くなっている
- 切り口が変色している
これらは選ぶときの目安で、食べられるかどうかの線引きではありません。次のような状態のものは、食べずに処分します。
- ぬめりがある
- カビが生えている
- 押すとぶよぶよと柔らかい、溶けたようになっている
- 黒っぽい斑点や、へこんだ部分が広がっている
- いつもと違うにおいがする
※上の5項目は、ピーマンについて公式な案内が見つからなかったため、一般的な注意として挙げています。これに当てはまらなくても、安全とは限りません。
厚生労働省は、ちょっとでも怪しいと思ったら、食べずに捨てるよう呼びかけています。迷ったら食べないでください。
食べて具合が悪くなったら
腹痛や下痢、吐き気などが出たら、早めに医療機関を受診します。いつ、何を食べたかを伝えると、診察の参考になります。
意識がおかしい、嘔吐が止まらず水分がとれないなど、重い症状のときは119番を呼びます。
受診するか迷うときは、救急安心センター事業(#7119)に相談できます。実施していない地域もあります。
子ども、高齢の人、妊娠中の人、体調のよくない人は、特に慎重にします。ピーマンについて、こうした人向けの公的な案内は見つかりませんでした。
※子どもや高齢の人などへの注意は、一般的な注意として書いています。
冷凍する場合
冷凍すれば、冷蔵より長く保存できます。厚生労働省によると、細菌の多くは−15℃で増殖が止まりますが、死ぬわけではありません。早めに使いきります。
丸ごと冷凍
水洗いして水気をふき、冷凍用保存袋に入れて冷凍する方法があります。生のまま丸ごと袋に入れ、空気を抜いて冷凍する方法もあります。
農林水産省の広報誌affは、丸ごとのほうがカットするより劣化が少ないとしています。
切って冷凍
- 縦半分に切り、ヘタと種を取りながら水洗いする
- 乱切り、細切り、輪切りなど、使いやすい大きさに切る
- 水気をよくふき取る
- 保存袋に入れ、空気を抜いて平らにする
- 金属製のトレーにのせて冷凍する
キッコーマンによると、水分が残ったまま冷凍すると霜が付き、調理のときに水っぽくなります。油を使う料理では、油がはねやすくなります。冷凍庫ににおいがつきやすくなるため、1か月程度で食べきるよう書いています。
JAグループは、刻んで軽く塩ゆでしてから冷凍する方法も紹介しています。この方法の保存期間は書かれていません。
使うとき
凍ったまま調理に使います。丸ごと冷凍したものは、室温に5分おいてから切り、凍ったまま煮物や炒め物、汁ものに使います。
よくある質問
ピーマンは冷蔵庫で何日もつ?
出典ごとに日数も保存のしかたも違います。丸ごとで5〜6日から2〜3週間まで幅があり、それぞれの条件は上の表のとおりです。
1週間・2週間たったピーマンは食べられる?
何日目までなら食べられる、という公式の線引きは見つかりませんでした。表の日数は、各出典の保存のしかたで示された目安です。
ぬめりやカビ、溶けたような部分があれば食べません。問題がなさそうでも、保存の条件が崩れていたら早めに使いきるか、迷ったら処分します。
切ったピーマンは何日もつ?
キユーピーは、種とわたを取ってラップできっちり包み、3日を目安にしています。すぐに使わないなら、切ってから冷凍する方法もあります。
しわしわのピーマンは食べられる?
しわのあるピーマンを食べてよいかを示した公式の案内は、見つかりませんでした。JA全農えひめは、皮に張りのあるうちに食べるよう書いています。
キッコーマンによると、袋から出したまま保存すると、4〜5日ほどで水分が抜けてしわができます。
しわは鮮度が落ちてきたサインと考え、早めに加熱して使います。ぬめりやカビ、変なにおいがあれば食べません。
※「早めに加熱して使う」は一般的な工夫です。加熱で安全になるという意味ではありません。
ピーマンは常温で保存できる?
キユーピーは、夏は冷蔵庫の野菜室、冬は冷暗所での保存をすすめています。JA宮崎経済連は、室内でも数日は持つものの、夏場は傷みやすいとしています。
常温での日数を示した公式の目安は見つかりませんでした。暖かい部屋に置いていたものは、早めに使います。
常温に置きっぱなしにしてしまったら?
状態を確かめ、ぬめりやカビ、柔らかく溶けた部分があれば処分します。夏場に長く置いていたものは、迷ったら食べないでください。
問題がなさそうなら、水気をふいて包み直し、野菜室に入れて早めに使います。
※一般的な注意です。見た目に問題がなくても、安全とは限りません。
ピーマンのおかずはお弁当に入れていい?
生のピーマンの日持ちと、調理したおかずの日持ちは別の話です。炒め物などの作り置きは、作り置きおかずの日持ちで確認できます。
赤ピーマンも同じ?
赤ピーマンは、緑のピーマンより日持ちしません。農林水産省の広報誌affでは、同じ保存方法で1週間が目安です。
まとめ
丸ごとのピーマンを冷蔵する目安は、出典ごとに日数も保存のしかたも違います。表で、日数とその出典の条件を組み合わせて確認してください。
切ったものはキユーピーが3日を目安にしています。すぐに使わない分は、冷凍に回します。
ぬめりやカビ、溶けたような部分があれば、日数に関係なく食べずに処分してください。


参考
- 農林水産省 aff「おいしさをもっと長持ちさせる夏野菜&果物の保存術」
- 農林水産省「消費期限と賞味期限」
- 厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
- 札幌市「覚えて防ごう!食中毒の基礎知識」
- カゴメ「ピーマンの保存方法!まるごと冷凍2カ月、冷蔵2週間持つコツ」
- カゴメ「ピーマン:栄養と冷凍&冷蔵保存、選び方、下ごしらえまとめ」
- キユーピー「ピーマンの保存方法」
- キユーピー「保存の基礎知識」
- キッコーマン「ピーマンの冷凍保存!メリットや保存方法・人気レシピ3選も紹介」
- JAグループ「とれたて大百科:ピーマン」
- JA全農えひめ「ピーマン」
- JA宮崎経済連「ピーマン」
- JA高知県「ピーマン」
- JAグループ北海道「収穫物の保存方法(チャレンジ家庭菜園)」
- 茨城県神栖市「日本一の『ピーマン』産地 かみす」
