ズッキーニを買ったけれど、炒める時間がない。薄切りにしてサラダにできたら楽なのに。
ズッキーニは生で食べられます。ただし、まれに強い苦味をもつものがあり、その場合は食べてはいけません。
結論:ズッキーニは生で食べられる。ただし強い苦味があれば食べない
- 皮ごと生で食べられ、サラダや漬物に使える(キユーピー)。薄切りにすれば生食もできる(カゴメ)
- いつもと違う強い苦味を感じたら食べない。腹痛、下痢、おう吐などが起こるおそれがある(農林水産省)
- 苦味の成分は加熱しても分解されない。強い苦味があれば、加熱しても食べない(食品安全委員会)
ズッキーニは生で食べられる?
生で食べられます。キユーピーは、ズッキーニは皮ごと生で食べられると紹介しています。くせが少なく食感がよいので、サラダや漬物に使えます。
カゴメも、薄切りにすれば生食できるとしています。塩もみして塩昆布とあえるほか、浅漬けやピクルスにも使えます。
JAグループの食材紹介でも、皮がやわらかく皮ごと食べられるとされています。薄切りにしてサラダやナムルにも向くとしています。
生に向くのはどんなズッキーニ?
カゴメは、旬の初めの6月ごろの、皮がやわらかくみずみずしいものが生食に向くとしています。
見た目はきゅうりに似ていますが、かぼちゃの仲間です。きゅうり、かぼちゃ、ズッキーニは、どれもウリ科です。
生で食べるときの下ごしらえ
皮はむかずに使えます。皮ごと食べられるためです。
確認した公式情報に、アク抜きをするよう書いたものはありませんでした。メーカーの生のレシピも、切ってすぐ使うか、塩もみする方法です。
- 流水で表面をこすり洗いし、水気をふく
- 両端を切り、切り口を少しかじって、いつもと違う強い苦味がないか確かめる
- 薄い輪切り、斜め薄切り、ピーラーでのリボン状など、薄く切る
- 水っぽさが気になるときは塩をふってもみ、水気をしぼる
味見の手順は、長野県と松本市の案内にもとづきます。どちらも、調理前に実や茎を切って軽く味見をし、強い苦味があれば食べないよう呼びかけています。
ズッキーニの果肉は、ほのかな甘みと苦みが特徴です。目安にするのは、いつもと違う強い苦味です。
花ズッキーニの花つきの部分は苦みがあるので、取り除きます。
ラップしてある野菜やカット野菜も、よく洗います。流水でこすり洗いする方法は、一般的な下ごしらえです。
塩もみは、キユーピーのレシピにある方法です。2〜3mmの輪切りを塩でもみ、水気をしぼってから和えています。
※生で食べる野菜は、生の肉や魚を切ったまな板や包丁と分けて扱ってください。肉や魚の汁がかからないようにすることも、厚生労働省が案内しています。
生で食べるときの注意点:苦味に気をつける
ズッキーニで気をつけたいのは、苦味です。ウリ科の植物は、ククルビタシン(ウリ科の植物がもつ苦味の成分)を含むことがあります。
食品安全委員会によると、食用のウリ科の植物は、食べる部分に苦味成分を含まないよう品種改良されてきました。それでも、まれにククルビタシンを多く含むものができることがあります。
厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル」は、同じウリ科のユウガオの有毒成分としてククルビタシン類を挙げています。ズッキーニの名指しはありません。
強い苦味があるものは食べない
農林水産省は、ふだんとは違う強い苦味を感じたら、食べないことが大切だとしています。腹痛、下痢、おう吐などの症状が起こる可能性があるためです。
ウリ科の苦味による食中毒の症状は、長野県(ユウガオの事例)と松本市が挙げています。唇のしびれ、吐き気、おう吐、下痢です。
食べてから症状が出るまでは、数分から数時間です。ズッキーニを名指しした症状は、農林水産省の「腹痛、下痢、嘔吐など」です。
熊本市保健所は、平成26年7月に岡山県で起きた事例を紹介しています。ズッキーニと推定されるものを食べ、腹痛や下痢などの症状が出た事例です。
加熱しても苦味成分はなくならない
食品安全委員会は、ククルビタシン類は加熱しても分解されないとしています。熊本市保健所も、加熱などの調理では分解されないと説明しています。
苦いズッキーニを炒めたり煮たりしても、安全にはなりません。強い苦味があれば、加熱しても食べないと覚えておきます。
食べてしまったとき、体調が悪くなったとき
食品安全委員会は、強い苦味を感じたらそれ以上食べないよう呼びかけています。おう吐や下痢などの症状があれば、医師に相談してください。
熊本市保健所は、苦味を感じたら食べるのをやめ、最寄りの保健所に相談するよう案内しています。
※小さな子ども、高齢の方、妊娠中の方、体調のよくない方についての、ズッキーニに限った公的な注意は見つかりませんでした。一般的な注意として、いつもと違う強い苦味があるものは食べさせないでください。症状が出たら早めに医療機関に相談してください。
家庭菜園や観賞用のウリにも注意
松本市は、観賞用のウリ科植物や、接ぎ木の台木にからなったユウガオの実は食べないよう呼びかけています。ククルビタシン類を多く含むことがあるためです。
和歌山県も、種類がわからないものは「採らない・食べない・売らない・人にあげない」が基本だとしています。
生で食べるおすすめの食べ方
メーカーの公式サイトで紹介されている、生のズッキーニを使うレシピです。
- ズッキーニのわさびマヨ和えサラダ:薄い輪切りを、わさびとマヨネーズで和える
- ズッキーニとセロリとツナのサラダ:2〜3mmの輪切りを塩もみし、ツナとドレッシングで和える
- ズッキーニのごま油ガーリックナムル:縦半分にして斜め薄切りにし、かに風味かまぼこと和える
- リボン状のサラダ:ピーラーやスライサーで細長く切り、くるくる巻いて盛る
- 塩昆布あえ:塩もみしてから塩昆布とあえる。浅漬けやピクルスにも使える
どれも薄く切るのが共通点です。厚く切ると、生ではかたく感じやすくなります。
加熱したほうがよい場合
カゴメは、油と組み合わせるとカロテンの吸収がよくなるとして、油を使う調理をすすめています。栄養を効率よくとりたいときは、炒め物や焼き物が向きます。
焼いたり炒めたりすると、とろっとした食感とほのかな甘みが楽しめます。ラタトゥイユやスープ、揚げ物、みそ汁の具にも向きます。
大きめの実は、輪切りにしてバーベキューに使うのもおすすめです。大きく育って皮がかたいものは、加熱料理に回すと使いやすいです。これは一般的な考え方です。
鮮度・傷みの見分け方
新鮮なズッキーニの選び方は、メーカーとJAグループが紹介しています。
- 太さが均一で、表面にツヤがある
- 大きすぎず、皮にハリとツヤがあり、なめらか
- ヘタの切り口がみずみずしく、皮がかたくなっていない
- 切り口が新鮮でみずみずしい
カゴメは、キッチンペーパーで包みポリ袋に入れて、野菜室で7〜10日程度としています。JAグループは、ビニール袋に入れて冷蔵庫で3〜4日です。生で食べるなら、買ってから早めに使うほうが安心です。
傷みのサインを示す公式の案内は、見つかりませんでした。ここからは一般的な注意です。
- 皮にしわが寄り、やわらかくなっている
- 表面や切り口にぬめりが出ている
- カビが生えている、黒く変色している
- 酸っぱいにおいや、いつもと違うにおいがする
傷んだものは食べないでください。迷ったら食べないようにします。
よくある質問
ズッキーニは生で食べられる?
食べられます。キユーピーは皮ごと生で食べられるとし、カゴメは薄切りにすれば生食できるとしています。
ただし、強い苦味を感じたものは食べないでください(農林水産省)。
生のズッキーニが少し苦いときは?
いつもと違う強い苦味を感じたら、食べるのをやめます。苦味の成分は加熱しても分解されません(食品安全委員会)。
どこまでなら大丈夫という基準は、公的な案内にはありません。迷ったら食べないのが安全です。
皮はむいたほうがいい?
むかずに食べられます。皮ごと食べられると紹介されています。
アク抜きは必要?
確認したメーカーや公的機関の情報に、アク抜きの記述はありませんでした。メーカーの生のレシピは、切ってそのまま使うか、塩もみする方法です。
子どもに生のズッキーニを食べさせてもいい?
子どもに限った公的な注意は見つかりませんでした。一般的な注意として、食べさせる前に大人が味見をして、いつもと違う強い苦味がないか確かめます。
体調に変化があれば、医療機関に相談してください。
同じく生で食べるか迷いやすい野菜は、れんこんを生で食べるときの注意でもまとめています。ブロッコリーの生食の注意点も紹介しています。
まとめ
ズッキーニは皮ごと生で食べられます。流水で洗い、薄い輪切りやリボン状に切って、サラダやナムル、浅漬けにします。
気をつけたいのは苦味です。まれにククルビタシンを多く含むものがあり、腹痛や下痢などを起こすことがあります。
切ったら少し味見をして、いつもと違う強い苦味があれば、加熱しても食べないでください。苦味成分は加熱で分解されません。症状が出たら医師や保健所に相談します。



参考
- 農林水産省「苦味が強いズッキーニが稀にあるが、食べても大丈夫ですか。」
- 内閣府 食品安全委員会 公式ブログ「キュウリ、ズッキーニが苦かったら?」
- 厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ユウガオ」
- 長野県「激しい苦みのあるウリ科植物にご注意ください」
- 松本市「食中毒に注意しましょう」
- 熊本市保健所「ウリ科植物の苦味に注意」(PDF)
- 和歌山県「ウリ科野菜・果物の苦味が強すぎると感じたら」
- 厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
- キユーピー「簡単ズッキーニレシピ」
- キユーピー「ズッキーニのわさびマヨ和えサラダ」
- キユーピー「ズッキーニとセロリとツナのサラダ」
- キユーピー「ズッキーニのごま油ガーリックナムル」
- カゴメ「ズッキーニ:栄養や保存のコツ、食べ方や切り方」
- カゴメ「ズッキーニのおすすめ調理法:加熱しても、生でも美味だった!」
- JAグループ「とれたて大百科:ズッキーニ」
