キッチンペーパーの代用:ティッシュは使える?

キッチンペーパーの代用(食材の困りごと辞典)

料理の途中でキッチンペーパーが切れていた。ティッシュで代わりになるかは、何に使うかで答えが変わります。

水気や油を軽く押さえる程度なら、応急的に使えます。電子レンジや落し蓋のように、熱が加わる使い方には向きません。

前半では、ティッシュ・布巾・ペーパータオルなど「拭く・吸う」ための代わりを紹介します。後半は落し蓋の代わりです。落し蓋には、キッチンペーパー、アルミホイル、クッキングシート、小さめの鍋の蓋が使えます。

結論:拭く・押さえるならティッシュ、加熱するなら別のもの

  • 水気や油を軽く押さえるだけなら、ティッシュで応急的に代用できる(食品用ではないので短時間で使い捨てる)
  • 豆腐の水切りは清潔な布巾、揚げ物の油切りは網とバットが向いている
  • 落し蓋はアルミホイルかクッキングシートで作る。キッチンペーパーそのものも落し蓋になる
  • 新聞紙・チラシ・保湿ティッシュは食品に直接当てない
目次

キッチンペーパーの代用 早見表

用途ごとに、使える場面と避けたい場面を分けました。

代用使える場面避けたい場面注意
ティッシュ野菜や肉の水気を押さえる、揚げ物の下に重ねて敷く電子レンジ、落し蓋、豆腐を包む水切り濡れるとちぎれて食材に付きやすい
布巾・さらし豆腐や野菜の水切り、だしをこす油の多い揚げ物使ったらすぐ洗って乾かす
網+バット・ザル揚げ物の油切り—重ならないように並べる
ペーパータオル手や調理台を拭く食材や食器に直接当てる食品に使えると書かれたものに限る
キッチンペーパー(落し蓋に)短時間の煮物、あく取り長時間の煮込みガスの火に端がかからないように
アルミホイル(落し蓋に)煮物全般電子レンジ煮終わったら取り出す
クッキングシート(落し蓋に)煮物全般直火が当たる状態シートがくっつかず扱いやすい
小さめの鍋の蓋・耐熱皿落し蓋—取っ手や皿が熱くなる

1. ティッシュ:押さえる・拭く程度なら使える

キッチンペーパーは、食材に直接触れる前提で作られています。エリエールも、紙自体について食品に触れる用途での安全性を確認していると案内しています。

一方、ティッシュは顔や手に使う紙です。食品向けの基準で作られているわけではありません。メーカーへの取材記事でも「人体に影響はないが、使用目的が違うのでおすすめはしていない」という回答が紹介されています。

そのため、ティッシュで代用するのは水気や油を軽く押さえて、すぐ捨てる使い方にとどめます。たとえば、下味をつける前の肉や魚の表面を押さえる場面です。洗った野菜の水気を取るときにも使えます。

揚げ物の油切りに使う場合は、2〜3枚重ねて敷き、長く置かずに移します。ティッシュは薄いので、濡れた部分がちぎれて衣に張り付きやすくなります。豆腐を包んで重しをのせる水切りも、破れて豆腐に紙がつくので向きません。

電子レンジで加熱するときや落し蓋にするときなど、熱が加わる使い方にはティッシュを使わないでください。保湿成分を含む「保湿ティッシュ」は、食品にはまったく使いません。

2. 布巾・さらし:水切りやこすときに

豆腐の水切りや、ゆでた青菜の水気を絞る作業には、清潔な布巾やさらしが向いています。豆腐なら布巾で包んでバットにのせ、上に平らな皿などの軽い重しをのせておきます。紙と違って破れないので、しっかり絞る作業にも向いています。

だしをこすときも、ザルに布巾を敷けばキッチンペーパーと同じように使えます。使った布巾は、においや雑菌が残らないよう、すぐに洗ってよく乾かしてください。生の肉や魚に触れた布巾は、ほかの食材に使い回さないようにします。

3. 網とバット・ザル:揚げ物の油切りに

揚げ物の油切りは、紙がなくても網とバットで十分にできます。揚げたものを網に立てかけるように並べると、下に油が落ちて衣がべたつきにくくなります。網がなければ、ボウルに重ねたザルでも代わりになります。

4. ペーパータオル:食品用かどうかを確認

手拭き用のペーパータオルは、見た目がキッチンペーパーに似ていますが、別の商品です。大王製紙(エリエール)は、キッチンペーパーを「台所用品」、ペーパータオルを「衛生紙用品」と分けています。そのうえで、ペーパータオルの一部商品について「食器や食品に触れる用途での使用を想定していない」と案内しています。

ペーパータオルには、古紙を原料にした商品もあります。食品に触れる用途の基準で作られているとは限りません。

食材に直接当てるのは、パッケージに調理や食品に使えると書かれた商品だけにしてください。台所で使うなら、手や調理台を拭く用途が向いています。

5. キッチンペーパー:落し蓋の代わりになる

ここからは落し蓋の代用です。落し蓋がないときは、キッチンペーパーを鍋の大きさに合わせて切ります。それを煮汁の表面にかぶせるだけで代わりになります。

エリエールは、キッチンペーパーを落し蓋に使えること、濡れても破れにくいことを案内しています。そのうえで、長時間の調理には向かないとしています。

紙があくを吸うので、あく取りを兼ねられるのも便利な点です。煮込み時間が長い料理では、途中で新しいものに替えるか、アルミホイルやクッキングシートを使ってください。

ガスコンロの場合は、紙の端が鍋からはみ出して火に近づかないようにします。鍋の内径より小さめに切ってください。

6. アルミホイル:丈夫で長めの煮物にも

アルミホイルは、鍋の内径に合わせて丸く切り、真ん中に何か所か穴をあけると落し蓋になります。ふちを少し内側に折り込むと、煮汁の上に安定してのります。

東洋アルミエコープロダクツは、アルミホイルを落し蓋に使えるとしています。そのうえで、調理が終わったら取り除くよう案内しています。長く入れたままにすると、腐食の原因になるためです。

煮上がったら、鍋に残したまま冷ましたり保存したりしないでください。電子レンジでの加熱には使えません。

7. クッキングシート:くっつかず扱いやすい

クッキングシートも落し蓋に使えます。旭化成の「クックパー クッキングシート」は、使いみちとして落し蓋を挙げています。両面がシリコーン加工なので、煮崩れしやすい魚や野菜に張り付きにくいのが利点です。

作り方は、まず鍋より少し大きめにシートを切ります。これを四つ折り、さらに八つ折りにして、鍋の半径に合わせて先を丸く切り落とします。先端を少し切れば中心に穴があき、縁に切り込みを入れると蒸気が逃げやすくなります。

直火には使えないので、ガスの炎にシートが触れないよう注意してください。

8. 小さめの鍋の蓋・耐熱皿:鍋の中に入るものを

いつも使っている鍋の蓋は、鍋のふちにのるので落し蓋の代わりにはなりません。落し蓋は、煮汁の表面に直接のせる道具です。少ない煮汁を全体に回すために使います。

代わりに使えるのは、鍋の中に入って食材の上にのるものです。たとえば、ひと回り小さい別の鍋やフライパンの蓋が使えます。平らな耐熱皿でも代用できます。

どちらも煮ている間にかなり熱くなるので、取り出すときは鍋つかみを使ってください。重さがあるぶん、やわらかい煮魚や豆腐は崩れやすくなります。

代わりに使わないもの:新聞紙・チラシ

揚げ物の油切りに、新聞紙を使う方法を見かけることがあります。しかし新聞紙やチラシは、食品に触れる用途で作られていません。インクが食品に移るおそれがあるので、揚げ物を直接のせるのは避けてください。

使うなら、網やバットの下に敷いて油の受け皿にするところまでにします。

用途別:おすすめの代用

用途いちばんのおすすめ次点
揚げ物の油切り網+バットティッシュを重ねて短時間
豆腐の水切り布巾で包んで重しザルにのせて置いておく
野菜の水気を取る布巾ティッシュで押さえる
肉・魚の水気を取るティッシュで押さえてすぐ捨てる布巾(使ったらすぐ洗う)
煮物の落し蓋(短時間)キッチンペーパークッキングシート
煮物の落し蓋(長め)アルミホイル小さめの鍋の蓋

よくある質問

ティッシュを電子レンジで使ってもいい?

使わないでください。ティッシュは、加熱する用途を想定していません。

キッチンペーパーについては、エリエールは電子レンジ機能では使えるが、加熱しすぎに注意するよう案内しています。オーブン機能には使えないとしています。

トイレットペーパーは代わりになる?

トイレットペーパーは、水に濡れるとほぐれるように作られています。水切りや油切りには向きません。濡れた食材に触れた部分から崩れ、食材に紙が残ります。

落し蓋がないまま煮物を作るとどうなる?

煮汁が表面まで回らず、上に出ている部分だけ味が薄くなりやすくなります。煮汁をときどきスプーンで回しかけるか、途中で上下を返してください。いも類は返すときに崩れやすいので、やさしく扱います。

キッチンペーパーとペーパータオルは同じもの?

別の商品です。キッチンペーパーは、食品に触れる前提で作られた台所用品です。ペーパータオルは、手拭きなどに使う衛生用品です。

食材に使えるかどうかは、パッケージの表示で確かめてください。

オーブンやフライパンに敷く紙がない場合の対処は、クッキングシートの代用にまとめています。

まとめ

ティッシュで代わりになるのは、「押さえてすぐ捨てる」使い方までです。加熱には使えません。水切りは布巾、油切りは網とバットで済ませます。

落し蓋は、短時間の煮物ならキッチンペーパーを使います。煮込む時間が長いなら、アルミホイルかクッキングシートです。

参考

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