MARCHは、明治・青山学院・立教・中央・法政の5校の頭文字を並べた呼び名です。
読み方は「マーチ」。そこに学習院の「G」を足すと、GMARCH(ジーマーチ)になります。
言ってしまえば、これだけの話です。5校か6校か。
違いは学習院が1校いるかいないかだけで、月に何万回も検索されています。
日本人は大学をまとめて呼ぶのが本当に好きです。
この記事では、MARCHとGMARCHが何の略で、どこの大学のことで、Gが付くと何が変わるのかを整理します。
MARCHは何の略か
頭文字と大学の対応は次のとおりです。
| 文字 | 大学 | 本部のある場所 | 偏差値 |
|---|---|---|---|
| M | 明治大学 | 東京都千代田区 | 57.5〜67.5 |
| A | 青山学院大学 | 東京都渋谷区 | 52.5〜65.0 |
| R | 立教大学 | 東京都豊島区 | 57.5〜65.0 |
| C | 中央大学 | 東京都八王子市 | 52.5〜62.5 |
| H | 法政大学 | 東京都千代田区 | 52.5〜62.5 |
| G | 学習院大学 | 東京都豊島区 | 52.5〜60.0 |
偏差値は河合塾の数字で、学部ごとの細かい話はMARCHの偏差値の記事にまとめています。
立教がなぜ「R」なのかは、Rikkyoの頭文字だからです。英語名はSt. Paul’sなのに、ここだけローマ字。青山学院はAoyamaのA。
つまりMARCHは、英語の顔をしたローマ字の寄せ集めです。
英単語のmarchには「行進」や「3月」の意味があります。合格発表の季節に行進してくる5校、と読めなくもありません。もちろん偶然で、語呂が良かったから残っただけです。
もし並びがCHARMだったら、大学群の印象はだいぶ変わっていたでしょう。
MARCHという呼び名はどこから来たのか
MARCHという言葉は、受験雑誌『螢雪時代』(旺文社)の編集に関わった人が1960年代に考えたもの、とされています。大学が自分たちで名乗ったわけではありません。
ここが大事なところです。MARCHは同盟でも連合でもなく、外から勝手に貼られたラベルです。
5校が集まって会議をしているわけでも、共通の校歌があるわけでもありません。
それなのに、受験生も、保護者も、企業の人事も、この5文字で話が通じます。雑誌の編集者が作った語呂合わせが、半世紀以上たっても現役で使われている。
考えた本人も、ここまで長持ちするとは思っていなかったでしょう。
GMARCHになると何が変わるのか
変わるのは、学習院大学が入るかどうか。それだけです。
学習院は偏差値でいえばMARCHの下のほうと重なる位置にあり、皇室ゆかりの大学という、偏差値とは別の物差しも持っています。
入れても違和感はないが、入れなくても困らない。
この絶妙な立ち位置のせいで、「MARCH」と「GMARCH」の2つの呼び名が並んで生き残りました。
知恵袋でも、MARCHとGMARCHで意味が変わるのかという質問が出ています。
「MARCHを目指しています」と「GMARCHを目指しています」にニュアンスの違いがありますか?
「MARCHを目指しています」は最低でもマーチ下位以上に合格したい。
「GMARCHを目指しています」は運よくマーチに合格できればラッキーみたいな…
回答は、学習院を含めるかどうかの違いで、ニュアンスの差はない、という落ち着いたものでした。そのとおりです。目指す側にとっては、5校でも6校でも勉強する量は同じです。
塾や予備校はGMARCHと言いたがる
一方で、塾や予備校の広告では「GMARCH」のほうをよく見かけます。これについても知恵袋に質問がありました。
なぜ塾はGMARCHと呼ぶのですか?はっきり言って学習院とMARCHでは難易度が違いすぎると思います。
理由は単純でしょう。合格実績は、対象の大学が1校増えれば、そのぶん数字が増えます。
「MARCH合格○名」より「GMARCH合格○名」のほうが、同じ生徒たちで大きな数字が書けます。
Gの1文字は、学習院への敬意というより、チラシの都合です。
なお、Gをどこに置くかにも決まりはありません。GMARCHのほかに、MARCHGと後ろに付ける書き方もあります。先頭に置けば筆頭に見え、末尾に置けばおまけに見える。1文字の置き場所でここまで印象が変わる大学も珍しいです。
MARCHから生まれた呼び名
MARCHが有名になりすぎたせいで、これを土台にした呼び名がいくつも作られました。
- GMARCH:MARCHに学習院を足した6校
- JMARCH:MARCHに上智(Jochi)を足した6校
- SMART:上智(Sophia)・明治・青山学院・立教・東京理科の5校
SMARTは、MARCHの上位と、早慶のすぐ下の上智・理科をまとめ直したものです。
中央と法政は外されました。
語呂のために仲間を入れ替える。大学群という遊びの、いちばん残酷な部分です。
上智はJMARCHではJ、SMARTではSと、呼び名によって頭文字まで変えられています。都合のいい文字を持っている大学は、こういうときに便利に使われます。
MARCHの上と下
MARCHがどのあたりにいるのかも、ざっと押さえておきます。
| 位置 | 大学群 | 大学 |
|---|---|---|
| 上 | 早慶上理 | 早稲田・慶應義塾・上智・東京理科 |
| ここ | MARCH(GMARCH) | 明治・青山学院・立教・中央・法政(・学習院) |
| 下 | 成成明学獨國武 | 成蹊・成城・明治学院・獨協・國學院・武蔵 |
| その下 | 日東駒専 | 日本・東洋・駒澤・専修 |
私立文系でいえば、早慶上理の次、成成明学や日東駒専の上。
「そこそこ勉強した人」と世間が認める、いちばん下の線がMARCHです。
だからこそ、受かった人は誇り、落ちた人は悔しがり、関係のない人までが序列を語りたがります。
それぞれの詳しい話は、次の記事にまとめています。
- MARCHの序列:6校の中での順番
- 早慶上理の序列:MARCHの上
- 成成明学の序列:MARCHのすぐ下
- 日東駒専の序列:さらにその下
- 関関同立は関東でいうとどこか:関西との比べ方
- 大学群の序列:全体の並び
まとめ
- MARCHは明治・青山学院・立教・中央・法政の5校。読み方は「マーチ」
- GMARCHは、そこに学習院を足した6校
- 呼び名は受験雑誌から生まれたとされ、大学が名乗ったものではない
- MARCHとGMARCHの違いは学習院の有無だけ。目指す側の勉強量は変わらない
- JMARCH、SMARTなど、MARCHをもとにした呼び名も多い
5校と呼ぶか、6校と呼ぶか。そこに正解はありません。決めた人も、決める機関もないからです。
あるのは、語呂の良い5文字と、そこに入りたい1文字だけです。

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